Discord、ゲームオーバーレイとデスクトップUIを全面刷新
Discordは25日、PCでのゲーム体験を向上させる大規模アップデートとして、パフォーマンスが向上した新しいゲームオーバーレイ、カスタマイズ性が大幅に強化されたデスクトップアプリの新デザインをリリースを発表しました。このアップデートは、同社の利用者の72%以上が定期的にPCでゲームをプレイしているという調査結果に基づき、コミュニケーションプラットフォームとしての機能性を維持しながら、ゲーム中の利便性を高めることを目的としています。
技術的に刷新されたゲームオーバーレイがパフォーマンス向上を実現
今回のアップデートでもっとも注目される変更点は、ゲームオーバーレイの完全な再設計です。従来のオーバーレイはゲームウィンドウに直接「貼り付ける」方式を採用していたため、ゲームのパフォーマンスに悪影響を及ぼす場合がありました。新バージョンではこの問題を解決するため、オーバーレイの表示方法が根本から見直されています。

新設計されたオーバーレイでは、各機能が個別のウィジェットとして実装され、ユーザーがゲームのジャンルや個人の好みに応じて自由に配置できるようになりました。これにより、RTSやFPSなど、異なるゲームジャンルに合わせたカスタマイズが可能となっています。また、新たに追加されたアクションバーからは、音声・ビデオ設定の調整、ゲーム配信の即時開始、音声通話への参加などの操作がワンクリックで実行できるようになりました。
さらに、オーバーレイからフレンドのゲーム配信を直接視聴する機能も強化されており、物理的な距離に関係なく、あたかも隣に座ってプレイしているかのような体験が可能になりました。技術的な改良により、オーバーレイがゲーム内に直接介入する方式が変更されたことで、チート対策システムとの互換性も向上し、対応ゲームタイトルが大幅に増加したことも報告されています。
視認性とアクセシビリティを重視したデスクトップデザインの刷新
デスクトップアプリは外観と機能性の両面で大幅な変更が施されました。テーマオプションは従来の「ライト」「ダーク」に加え、「アッシュ」と「オニキス」の2種類が新たに追加され、計4種類のベーステーマから選択できるようになりました。UI密度についても「広々」「デフォルト」「コンパクト」の3段階から選択可能となり、ディスプレイサイズや個人の視覚的好みに合わせた調整が可能になっています。

インターフェースの改良点として特筆すべきは、長年ユーザーから要望があったチャンネルリストのサイズ調整機能の実装です。これにより、長い名前を持つチャンネルも完全に表示できるようになり、情報の可読性が向上しました。また、通話機能においても改良が加えられ、音声・ビデオの操作ボタンが画面中央に再配置され、マイクやカメラの状態がより明確に表示されるようになりました。具体的には、マイクがミュート状態の場合はより濃い赤色で、カメラがアクティブな場合は緑色で表示されるなど、視覚的な認識性が高められています。

これらのデザイン変更は単なる見た目の刷新にとどまらず、可読性の向上、視覚的ノイズの軽減、そしてデスクトップとモバイル間の一貫性確保という明確な目的に基づいて実施されています。Discordによれば、これらの変更は新規ユーザーと長期ユーザーの双方にとって、プラットフォームの使いやすさを向上させることを意図しているとのことです。
we've rebuilt the game overlay from the ground up for a snappier, smoother experience while you chat and game with your friends ᕙ( •̀ ᗜ •́ )ᕗ
— Discord (@discord) March 25, 2025
what's updated: https://t.co/kNZaWQ2yGX pic.twitter.com/cSrfJligJe

GMXの副編集長です。主にニュースを担当しています。記事に関するご連絡やPR関連は ernest(at)gearmetrix.jp まで。
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