レビュー AIM1 陽炎 KAGERO ゲーミングマウスパッド
陽炎
スペック(公称)
表面 | ポリエステル素材 |
裏面 | ゴム素材 |
硬度 | ソフト程度 |
エッジ | ステッチ加工 |
サイズ | 縦:500mm 横:500mm 厚さ:約3.5mm |
カラー | 黒 |
タイプ | コントロールバランスタイプ |
スペック(実測)
評価 | A Tier |
初動の重さ:横方向 | 中摩擦 |
初動の重さ:縦方向 | 高摩擦 |
初動の重さ:斜め方向 | 中摩擦 |
滑り具合:横方向 | バランスコントロール |
滑り具合:縦方向 | コントロール |
滑り具合:斜め45° | バランスコントロール |
表面硬度 | ソフト 41.0 |
裏面硬度 | ソフト 35.0 |
表面硬度のばらつき | ほとんどない |
簡易まとめ
- 3,980円という非常に手頃な価格で入手できる、バランスコントロールタイプの優秀なゲーミングマウスパッドです。
- ロールパッケージ
- 箱から取り出した直後は巻き癖がありますが、時間とともに平らになります。
- ゴム素材のベースは防滑性に優れており、通常は机に置いても位置がずれません。ただし、机の素材によっては滑る可能性もあります。
- サイズは500×500×3.5mmのみですが、十分な大きさです。
外見
梱包
AIM1陽炎は、ロール状に梱包されています。開封直後のマウスパッドには丸まりがありますが、時間とともに平らになっていきます。
表面組織の質感
AIM1陽炎は、横方向も縦方向も均一な抵抗を感じる、特徴的なザラザラとした手触りが印象的です。表面を詳しく観察すると、非常に細かく規則的なパターンで編まれている表面組織であることがわかります。この独特な表面構造により、マウスの動きに対して一定の摩擦を提供し、精密な操作を可能にしています。
ステッチ
AIM1陽炎のエッジは、パイピングやステッチ処理が非常に丁寧に施されています。画像のとおり、マウスが乗り上げたり引っかかる心配は全くありません。
ベース
AIM1陽炎のベースはゴム素材で、G-SR-SEやVAXEE PAシリーズの裏面滑り止めに類似したマットでドライな質感です。筆者の環境(Flexispotメラミン化粧板ブラック天板・IKEAメラミン仕上げ天板トロッテン)では、設置位置から動くことはありませんでした。
ロゴプリント
AIM1陽炎のロゴプリントは非常にシンプルなデザインです。プリント自体が極めて薄く施されているため、指で触れても凹凸感をほとんど感じません。
アームカバー相性
アームカバー名(順不同) | 相性 | 補足 |
REJECT アームカバー | × | 引っかかって相性はあまりよくない |
Pulsar Gaming Gears eS アームスリーブ | × | 引っかかって相性はあまりよくない |
摩擦測定
これより、内容を詳しく説明するため、初動と滑りの評価を行い、他のマウスパッドと比較していきます。内容が徐々に専門的になるため、摩擦に関する用語や重要なポイントをまとめた補足ページを用意しました。理解が難しい場合は、以下のページを別タブで開きながらお読みいただくことをおすすめします。摩擦測定は多機能型静動摩擦測定機TL201Ttを用いて測定しました。
詳しい測定条件等はゲーミングマウスパッドのカテゴリページに記載しております。
独自の初動の評価ランク分け
独自の滑りの評価ランク分け
摩擦測定は3方向(横方向・縦方向・斜め45度方向)で行います。
初動の評価については、実験により荷重が大きくなると初動の重さ係数(最大静摩係数)が小さくなることが判明しました。そのため、荷重150gの条件で測定された初動の重さ(最大静摩力)を評価基準とします。
滑りの評価には、滑りの重さ(平均動摩擦力)を用います。
初動と滑り具合の評価
横方向(X-axis)
測定の結果、横方向(X軸)の初動の重さ-最大静摩擦力は92.9gfで、中摩擦タイプに分類されます。滑りの重さ-平均動摩擦力は20.8gfであり、バランスコントロールタイプであることが判明しました。
縦方向(Y-axis)
測定の結果、縦方向(Y軸)の初動の重さ-最大静摩擦力は95.4gfで、高摩擦タイプに分類されます。滑り具合の重さ-平均動摩擦力は22.0gfでコントロールタイプであることが判明しました。
斜め45度方向(45deg)
測定の結果、斜め方向(45度)の初動の重さ-最大静摩擦力は90.2gfで、中摩擦タイプに分類されます。滑り具合の重さ-平均動摩擦力は19.3gfでバランスコントロールタイプであることが判明しました。
測定結果を以下の表にまとめました
方向 | 初動の重さ (gf) | 初動の評価 | 滑り具合の重さ (gf) | 滑りの評価 |
---|---|---|---|---|
横方向(X軸) | 92.9 | やや高摩擦 | 20.8 | バランス |
縦方向(Y軸) | 95.4 | 中摩擦 | 22.0 | バランスコントロール |
斜め方向(45度) | 90.2 | 高摩擦 | 19.3 | バランス |
AIM1陽炎は、方向によって微妙な差異が見られ、特に縦方向(Y軸)では高摩擦タイプに分類されるほど初動の重さが大きくなっています。一方で、横方向(X軸)と斜め方向(45度)では中摩擦タイプに分類され、やや軽い初動となっています。
滑り具合の重さを見ると、全方向でバランスコントロールまたはコントロールタイプに分類されており、これはマウスの動きを正確にコントロールしやすい特性を示しています。特に縦方向では、より強いコントロール性が得られる可能性があります。
総合的に見ると、AIM1陽炎は中〜高摩擦タイプのマウスパッドで、精密な操作を必要とするゲームや作業に適していると言えます。方向による若干の違いは、ユーザーの好みや使用状況によっては有利に働く可能性があり、多様なニーズに対応できる柔軟性を持っていると評価できます。
表面硬度
AIM1陽炎は表面硬度は41.0でソフトに分類、裏面硬度は35.0でソフトカテゴリに分類しました。硬度にばらつきはほとんど認められず非常に優秀なゲーミングマウスパッドに仕上がっています。
主要なマウスパッドと比較
表面硬度と初動の重さの比較
※初動の重さは荷重150グラム時の測定結果
- 初動の重さ評価の目安
特性 | AIM1陽炎 | VAXEE PA BLACK | G640S | ARTISAN ZERO MID |
---|---|---|---|---|
表面硬度 | 41.0 | 49.0 | 51.0 | 53.0 |
タイプ(硬度) | SOFT | MID | MID | MID |
初動の重さ(横方向) | 92.9gf | 81.8gf | 78.0gf | 91.3gf |
タイプ(横方向) | やや高摩擦 | 中摩擦 | やや低摩擦 | やや高摩擦 |
初動の重さ(縦方向) | 95.4gf | 87.8gf | 84.7gf | 86.1gf |
タイプ(縦方向) | 中摩擦 | やや低摩擦 | やや低摩擦 | やや低摩擦 |
初動の重さ(斜め方向) | 90.2gf | 82.3gf | 80.3gf | 88.6gf |
タイプ(斜め方向) | 高摩擦 | やや高摩擦 | やや高摩擦 | 高摩擦 |
- 滑り具合評価の目安
滑り具合の比較
特性 | AIM1陽炎 | VAXEE PA BLACK | G640S | ARTISAN ZERO MID |
---|---|---|---|---|
滑り具合(横方向) | 20.8gf | 19.3gf | 16.3gf | 26.7gf |
タイプ(横方向) | バランス | バランス | スピードバランス | コントロール |
滑り具合(縦方向) | 22.0gf | 20.0gf | 17.3gf | 23.9gf |
タイプ(縦方向) | バランスコントロール | バランス | スピードバランス | バランスコントロール |
滑り具合(斜め方向) | 19.3gf | 18.5gf | 16.4gf | 26.0gf |
タイプ(斜め方向) | バランス | バランス | スピードバランス | コントロール |
AIM1陽炎の比較結果について、
- 表面硬度
- AIM1陽炎は41.0でSOFTタイプに分類され、比較対象の中で最も柔らかい表面を持っています。
- 滑り具合
- 横方向:20.8gfでバランスに分類されます。
- 縦方向:22.0gfでバランスコントロールに分類され、G640Sを除く他の製品よりも高い値を示しています。
- 斜め方向:19.3gfでバランスに分類されます。
結論
AIM1陽炎は、3,980円という非常に手頃な価格で入手できる、コストパフォーマンスに優れたバランスタイプのゲーミングマウスパッドです。
- 価格と性能
- 3,980円という手頃な価格で高品質な製品
- 中〜高摩擦タイプで精密な操作に適している
- 物理的特徴
- ロールパッケージ形式(使用前に平らにする必要あり)
- ゴム素材のベースで優れた防滑性
- 摩擦特性
- 縦方向(Y軸):やや高摩擦で初動が重い
- 横方向(X軸):中摩擦
- 斜め方向:高摩擦
- 全方向でバランスタイプに分類
- デザイン
- シンプルなロゴプリント
- 極めて薄いプリントで凹凸感がほとんどない
- サイズ
- 500×500mmの正方形デザインで、広い操作スペースを確保
- 3.5mmの厚さで、デスク上で安定した使用感
[レビューサンプル提供:AIM1]
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