【レビュー】Scyrox V6 最小3.4msの低遅延!形状・性能・価格の三拍子揃った高性能ゲーミングマウス
V6
「勝利を掴むための武器は、あなたの手の中にある」
ゲーミングマウスに求められるものは何か――軽量性、快適なフィット感、そして何よりも圧倒的な反応速度。
これらすべてを兼ね備えたScyrox V6は、競技性を追求するゲーマーのために設計された究極のゲーミングマウスです。
わずか40gという驚異的な軽さと、最小3.4msというトップクラスの入力遅延性能を誇るこのマウスは、FPSやTPSといった瞬時の判断が求められるゲームジャンルで、あなたのスキルを最大限に引き出します。
この記事では、Scyrox V6の性能や特徴を徹底レビューし、その真価を明らかにしていきます。あなたの次の相棒にふさわしいかどうか、ぜひ最後までお読みください。
このマウスについて
Scyrox V6は、軽量かつ人間工学的な設計を特徴とするゲーミングマウスです。寸法は長さ119mm、幅61mm、高さ40mmで、重量はわずか40gと超軽量です。左右対称の形状で、中央部を高く設計することで、手のひらに自然にフィットします。
本製品は、G-Wolves HTS Plus(以下HTS+)に似た形状を持ちますが、独自の特徴があります。HTS+が117mm×61mm×40mmであるのに対し、Scyrox V6は全長が2mm長くなっています。外観は類似していますが細部はやや異なります。
- ハンプ(背の高さ): 中央部が高く設計されたScyrox V6は、手のひらへの密着感が優れています。これにより、深いグリップから浅いグリップまで、多様な持ち方に対応できます。
- サイドカーブ: HTS+と比べて、Scyrox V6のサイドカーブは控えめで、全体的にスリムな印象です。
Scyrox V6は中小サイズの手に最適なゲーミングマウスです。パームグリップとフィンガーグリップの両方に対応し、快適な操作性を実現しています。軽量設計により、長時間のゲームプレイでも手の疲労を軽減できます。表面には高品質な滑り止めコーティングを施し、安定したグリップが可能になっています。
Scyrox V6は最新のPixart PAW3950センサーを搭載し、優れた性能を実現。2.4GHzワイヤレス接続では、高速かつ安定した接続により遅延を最小限に抑え、付属の8K対応ドングルで最大8,000Hzのポーリングレートを実現します。
有線接続時はUSB-Cケーブルを使用でき、充電中も操作可能です。250mAhのバッテリーを搭載し、最大75時間の連続使用を実現します。(ただし、実際の使用時間はポーリングレートと使用環境によって異なります)
付属品
Scyrox V6には、以下の付属品が同梱されています。
- 8K対応ドングル
- 最大8,000Hzのポーリングレートを実現するための専用ドングルが付属しています。このドングルは、2.4GHzワイヤレス接続を可能にし、低遅延で安定した通信を提供します。特に、競技性の高いゲームプレイにおいて、応答速度の向上に寄与します
- USB-A to USB-Cケーブル
- 高品質なパラコードケーブルが付属しており、有線接続や充電時に使用します。このケーブルは柔軟性が高く、使用中にケーブルの引っかかりを感じにくい設計となっています
- 交換用ソール
- マウスの滑りを最適化するための交換用PTFEソールが付属しています。これにより、摩耗した際にも簡単に交換が可能で、長期間にわたって快適な操作感を維持できます
- 取扱説明書
- 製品の基本的な使用方法や設定方法が記載された説明書が同梱されています
Scyrox V6の付属品は、製品の性能を最大限に引き出すために必要なものが揃っており、非常に実用的です。特に、8K対応ドングルや交換用ソールの付属は、ゲーマーにとって大きな魅力となっています。また、付属品の品質も高く、製品全体の完成度をさらに高めています。
外見と特徴
形状とサイズ
Scyrox V6は、左右対称の形状を採用しており、手のひらに自然にフィットするデザインが特徴です。
- サイズ:119mm(長さ)× 61mm(幅)× 40mm(高さ)
- グリップ幅:約55mm
- 重量:わずか40gと超軽量
このサイズ感は、小〜中型の手に適しており、つかみ持ちやつまみ持ちに特に向いています。また、全体的にコンパクトで扱いやすい設計となっています。筆者のようなラージサイズの手の方でも、つかみ持ちでグリップしやすくとても扱いやすいです。
シルエットとくびれ
Scyrox V6のシルエットは、中央部がやや高く、背面が滑らかに傾斜する形状を持っています。このデザインは、手のひら全体を包み込むようなフィット感をもたらし、長時間の使用でも疲れにくいです。
- くびれ:サイド部分には適度なくびれがあり、親指と薬指が自然に収まる設計となっています。このくびれによって確実なホールドが可能となり、操作時の安定感が向上します。
- 比較:G-Wolves HTS Plusと形状が類似していますが、Scyrox V6は全長が2mm長く、細部のデザインに違いがあります。
剛性
Scyrox V6は、軽量設計でありながら剛性にも配慮されています。穴なしデザインを採用しているため、軽量化と高剛性を両立しています。
高品質なプラスチック素材を使用し、軽量ながらも十分な剛性を確保。これにより激しい操作や長時間の使用でも、きしみやたわみが生じることなく、安定したパフォーマンスを発揮します。
メインボタン
- 構造と設計
- 左右側面のシェルで挟まれる左右分離型
- 指の形に沿うように滑らかな凹状のフィンガーガイド
- ぐらつきがなく、安定したクリックが可能
- クリック感
- オムロン製光学スイッチ採用で軽快な操作感
- シャープな感触と適度な抵抗感
- 静かなクリック音で、左右ボタンの均一な感触
- クリックトラベル
- プリトラベル(遊び)が少なく即座に反応
- ポストトラベルも最小限で戻りがスムーズ
サイドボタン
Scyrox V6のサイドボタンは親指の自然な動きで操作できる位置にあるため、ゲーム中の素早い操作に最適です。
サイドボタンは適度な大きさで、丸みを帯びた滑らかなデザインです。
センサー位置
Scyrox V6のセンサーは、マウス本体の中央付近に最適な位置で配置されています。わたしが握った場合、親指と小指を結んだラインの上にセンサーが位置します。
コーティング
Scyrox V6は、優れたグリップ力と耐久性を実現するコーティングを採用しています。
このコーティングは、指先や手のひらと密着してマウス操作の安定感を高めます。乾燥した手でも、軽い湿り気のある手でも、マウス自体の形状と優秀なコーティングの相乗効果で長時間高いグリップ力を発揮しつづけます。
手汗をかきやすくて不安な方は、グリップテープの追加で安定感を高められます。
LEDインジケータ
Scyrox V6は本体左側面先端にLEDインジケーターを搭載しています。このインジケーターはバッテリー状態、DPI設定、ワイヤレス接続状態を視覚的に表示します。
スクロールホイール
Scyrox V6のスクロールホイールは低い位置に設計され、指を自然に置いて操作できます。
ホイールは段階的な回転感があり、スクロール操作の精度が高いです。細かい調整から素早いスクロールまで、状況に応じた操作が可能です。ホイールクリックは適度な硬さで、誤操作を防ぎながら確実な入力を実現します。
ホイール表面には細かい溝が刻まれ、グリップ力が高く指が滑りにくい構造です。
重量
Scyrox V6は実測43.1グラムでした。一般的な軽量マウスはハニカム構造を採用し軽量化を目指しますが、Scyrox V6はシェルは穴あけ加工のないソリッドなシェルで剛性を保ちながら軽量化を実現しています。軽量設計の利点は扱いやすさと長時間のプレイでも手首や腕が疲労しにくいことが特徴です。
バッテリー持ち
Scyrox V6は250mAhのバッテリーを搭載し、最大5日間の連続使用が可能です。
バッテリー残量は専用ソフトウェアとLEDインジケーターの両方で確認できます。実機テストでは、最も省電力な設定で1回の充電あたり4~5日間の使用が可能でした。
USB-C充電ポートを採用し、有線充電に対応しています。充電中でも有線接続で使用できるため、ゲームプレイを中断する必要はありません。
自動スリープ機能とモード切替機能により、バッテリーの消費を抑えられます。ハイスピードモードと競技モードを状況に応じて使い分けることで、長時間のゲームプレイが可能です。
持ち方
かぶせ持ち(パームグリップ)
スモールからミディアムサイズの手の大きさの方であれば十分対応できる持ち方です。ラージサイズの手のユーザーだと人差し指と中指の先端がメインボタンからはみだしてしまいます。
つかみ持ち(クローグリップ)
指先と手のひらの一部でマウスを握るスタイルも、Scyrox V6の性能を引き出せます。中央部の高さと滑らかな背面傾斜により、安定感のある操作が可能です。
つまみ持ち(フィンガーティップグリップ)
指先でマウスをつまむスタイルは、Scyrox V6の特徴を最大限に活かせます。40gの軽量ボディと左右対称デザインにより、FPSゲームでの素早い動きと正確な操作ができます。適度なくびれと安定した構造で、長時間の使用でも疲労が少なく、快適な操作が可能です。
ソフトウェア
Scyrox V6は、Scyrox S-centerというブラウザ上で動作するソフトウェアを使います。
Scyrox V6の性能を最大限に引き出すため、以下の主要な機能を搭載しています
- DPI設定:最大30,000 DPIまでの調整が可能です
- ポーリングレート:最大8,000 Hzの高速ポーリングレートに対応
- ボタンカスタマイズ:各ボタンに様々な機能を割り当て可能
- モード切替:High-Speed ModeとCompetition Modeを状況に応じて切り替え可能
- LOD調整:リフトオフディスタンスを0.7mmから2.0mmの範囲で調整し、使用するマウスパッドに最適化が可能
- 自動スリープ:10秒から30分の範囲でオートスリープ時間を設定可能
Scyrox S-centerは直感的な操作性とウェブベースの利便性を備え、主要なブラウザからアクセスできます。
他のマウスと比較
比較表
特徴 | Scyrox V6 | Pulsar X2H v3 SIZE2 | Logitech G PRO X SUPERLIGHT 2 | Hitscan Hyperlight |
---|---|---|---|---|
デザイン | 左右対称 | 左右対称 | 左右対称 | 左右対称 |
サイズ | 119×61×40mm | 120×65×39mm | 125×64×40mm | 118×61×38mm |
重量 | 40g | 52g | 60g | 39g |
背面の傾斜 | 滑らかに傾斜 | 滑らかに傾斜 | やや急な傾斜 | 滑らかに傾斜 |
サイドのくびれ | 適度な内側カーブ | 深めの内側カーブ | 浅めの内側カーブ | 浅めの内側カーブ |
持ち方の適性 | つまみ持ち、つかみ持ち | つまみ持ち、つかみ持ち | かぶせ持ち、つかみ持ち | つまみ持ち、つかみ持ち |
Scyrox V6
- 左右対称デザインで中央部が高く、手のひらに自然にフィット
- 119×61×40mmのサイズは、小~中型の手に最適
- 40gの軽量設計
Pulsar X2H v3 SIZE2
- 左右対称デザインで、つかみ持ちとかぶせ持ちに最適
- 120×65×39mmのサイズで、幅広な設計が特徴
- 重量は52gでやや軽量
- マウスの背が最も高くなる位置がリア寄りにあるリアハンプが最大の特徴
Logitech G PRO X SUPERLIGHT 2
- 125×64×40mmの大型サイズで、大きな手に適しています
- 60gの重量は比較モデル中で最も重い
- 長めの左右対称デザインで、安定した持ち心地を実現
Hitscan Hyperlight
- 118×61×38mmのコンパクトサイズで、背面を低く抑えています
- 39gの軽量設計により、素早いエイムが可能
- スリムなシルエットで、つまみ持ちとつかみ持ちに最適
入力遅延測定
- 入力遅延測定の条件と免責事項等について(クリックで開きます)
-
ゲーミングマウスの性能評価において、入力遅延の測定は重要な要素です。当サイトでは、NVIDIAが開発した遅延測定ツールLDAT(Latency Display Analysis Tool)を使用して、マウスの入力遅延を計測しています。LDATは、ゲームやアプリケーションにおけるクリックからマズルフラッシュまでの遅延を、迅速かつ正確に測定するツールです。
測定の仕組みは、光センサーをディスプレイ表面に取り付け、マズルフラッシュを検出します。測定したいマウスが実際にクリックされてからマズルフラッシュ発光までの時間を高精度で計測することで、マウスの実際の応答性能を客観的に評価できます。当サイトではこの測定における最小値を掲載しています。
ただし、マウスを総合的に評価する際は、入力遅延だけでなく、前述の形状、重量、ボタン配置なども重要な判断材料となります。LDATの測定結果と他の要素を総合的に分析することで、より自分に適したゲーミングマウスを選択できるでしょう。
他のゲーミングマウスの入力遅延データは、こちらで見れます【レビュー】Scyrox V6 最小3.4msの低遅延!形状・性能・価格の三拍子揃った高性能ゲーミングマウス免責事項等について免責事項・著作権
測定結果
Mouse Firmware:v2.20 Receiver Firmware:v2.16 Motion Sync:オン
Scyrox V6の入力遅延性能
Scyrox V6は、Competition ModeとHigh-Speed Modeの2つのモードを備え、両モードとも卓越した入力遅延性能を実現しています。
- Competition Mode(wireless 2K/8K)では最小値3.4msを記録し、これは比較対象の中で最低の遅延値です。この数値は、Scyrox V6の競技志向の設計を裏付けています。
- High-Speed Modeは、8Kという高いポーリングレートでも3.7msの低遅延を維持し、安定した性能を提供します。
特にCompetition Modeは、FPSやTPSといった競技性の高いゲームでの使用に最適化されており、最小限の遅延でプレイヤーの反応速度を引き出します。
Scyrox V6の優位性
Scyrox V6は、わずか3.4msの最小遅延値を実現し、競合するゲーミングマウスの性能を上回っています。特筆すべきは、Competition Modeにおいて2Kから8Kまでのポーリングレートでも遅延が一定である点です。
- 競技性の高さ:FPSやTPSなど、即座の反応が要求されるゲームに最適。
- 安定した性能:High-Speed Modeでも3.7msの低遅延を維持し、ポーリングレートに関わらず一貫した応答性を提供。
- ワイヤレス性能:HITSCAN HyperlightやLogicool Pro X Superlight 2と比べても、ワイヤレスモードで優れた低遅延を実現。
まとめ
競技ゲーマーのための究極の選択肢
Scyrox V6は市場最高峰の入力遅延性能と優れた操作性を実現したゲーミングマウスです。実測43.1gの軽量設計と最小3.4msの入力遅延により、FPSなどのゲームで圧倒的なパフォーマンスを発揮します。
左右対称の形状と適度なサイズにより、小~中型の手に最適なフィット感をもたらします。つまみ持ちとつかみ持ちに対応していますが、購入前に自身の持ち方と手のサイズを確認することを推奨します。
Competition Modeの入力遅延性能は市場最高峰です。2Kや8Kポーリングレートでも遅延が増加せず、競技ゲーマーに大きなアドバンテージをもたらします。瞬時の反応が求められる場面でプレイヤーの実力を最大限に引き出せます。
高品質な素材を採用し、激しい操作にも耐える設計となっています。優秀なコーティングによりグリップ力がとても高いです。手汗の多いユーザーにはグリップテープの追加をおすすめしますが、製品の完成度は十分に高いです。
結論
Scyrox V6は、競技志向のゲーマーにとって最適な選択肢の一つです。その軽量性、形状、圧倒的な入力遅延性能は、プロフェッショナルな環境でも十分通用するレベルです。特にFPSやTPSプレイヤーにとって、ゲーム内パフォーマンスを最大化する強力な武器となるでしょう。
競技性を重視し、最高のパフォーマンスを追求するゲーマーであれば、Scyrox V6は必ずその期待に応えてくれるはずです。
[サンプル提供:Rabbit0]
購入方法と販売店
今回レビューしたモデル
公称スペック
項目 | 詳細 |
---|---|
センサー | PAW3950 |
DPI | 最大30,000 DPI |
ポーリングレート | 最大8,000 Hz |
トラッキング速度 | 750 IPS |
加速度 | 最大50 G |
重量 | 40 g |
サイズ | 119 × 61 × 40 mm |
スイッチ | Omron光学スイッチ |
接続方式 | 有線 / 2.4GHzワイヤレス |
バッテリー容量 | 250 mAh |
ソフトウェア | Webベースのドライバー対応 |
対応OS | Windows / Mac |
ボタン数 | 5 (4ボタン + スクロールボタン) |
リフトオフディスタンス (LOD) | 0.7~2.0 mm |
カラーオプション | ブラック、ホワイト、ブルー |
価格 | 11,800円 |
執筆者