Woltが札幌市で「デリバリーなのに店頭価格」を開始。全国展開も検討
デリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」を展開するWolt Japanは7日より、北海道・札幌市エリアで「デリバリーなのに店頭価格」の取り組みを開始した。

この取り組みにより、参加店舗から注文する商品は、店頭で購入する場合と同じ価格でデリバリーを利用できるようになる。
日本のデリバリーサービスでは一般的に、商品価格が店頭より高く設定されている。これは店舗がデリバリーにかかるコストを価格に上乗せする商慣習によるものだ。海外ではデリバリーも店頭と同価格が一般的であり、日本特有の慣行となっている。
近年の物価高による家計負担の増加を背景に、小さな子どもがいる家庭や高齢者など、買い物や外食に出かけるのが難しい消費者にとって、より利用しやすいサービスを提供する狙いがある。Woltは2024年10月から広島県呉市で実証実験を行なっていたが、正式サービスとしての導入は今回が初めてとなる。
取り組み開始時点で札幌市内の120店舗以上が参加しており、今後も増加する見込みだ。対象店舗では料理、食料品、日用品などを店頭と同じ価格で注文でき、約30分で自宅に届く。利用者はWoltのアプリやウェブサイト上で「店頭価格」の表示がある店舗を確認できる。
なお、この取り組みではデリバリー商品の価格が店頭と同じになるものの、別途配達料とサービス料が加算される。また、特売品など一部商品が対象外となる場合もある。
参加店舗には「北海道らーめん 奥原流 久楽 本店」「サッポロビール園 ガーデングリル」「でか盛り海鮮問屋 すすきの店」など札幌市内の飲食店が名を連ねている。サービスの配達受付時間は8時から25時までで、店舗によって異なる。
Woltによると、「今後の全国展開についても検討を考えています」としている。同社は地域の店舗と協力しながら、住民の日常生活をより便利にする取り組みを今後も推進していく方針という。

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