【レビュー】KTC H27P27 4Kモニター丨27インチIPSパネル。sRGBカバー率実測99% 27,300円で高コスパ!
「高性能なのに手の届く価格」- そんな4Kモニターをお探しではありませんか?デザインワークや映像編集に必要な機能を備えながら、予算の制約で高価なプロ用モニターを諦めていた方々の悩みを解決する製品が登場しました。
KTC H27P27は、4K解像度とIPSパネルを搭載した27インチモニターで、98% sRGBの色域と広視野角を実現。Amazonでは27,300円(掲載時点で利用できるクーポン使用時)という驚きの価格で提供され、「価格以上の性能がある」と高い評価を獲得しています。
本記事では、色域性能、コントラスト比、色差など、徹底的な実測データに基づいて、このコストパフォーマンスに優れたモニターの実力を検証。プロフェッショナルな作業にも十分な性能を持つことが確認できました。
予算を抑えながらもプロ級の表示性能を求めるユーザーにとって、KTC H27P27は最適な選択肢となるでしょう。
KTC H27P27について
パッケージと付属品
KTC H27P27のパッケージには、以下の付属品が同梱されています。
- モニタースタンド一式
- ACアダプター
- コンセントケーブル
- HDMIケーブル
- ディスプレイ取扱説明書
- ファクトリーレポートシート
電源コードは3ピン仕様が付属しています。2ピンのコンセントタップをご使用の場合は2P変換アダプタを、または3ピン対応のコンセントタップを事前にご用意ください。または、KTCに問い合わせることで変換アダプターを手配すると商品ページには記載されていましたので、希望する方は問い合わせると良いでしょう。
パネル
KTC H27P27は最大フレームレート60Hzの高性能な4K UHDモニターです。27インチの大画面に3840×2160ピクセルの解像度を搭載し、鮮明な映像を実現します。
IPSパネルを採用することで178度の広視野角を確保しました。125% sRGBの広い色域と10億7000万色の表示に対応し、プロフェッショナルな作業にも十分な色再現性を備えています。
HDR400規格に準拠したKTC H27P27は、VESAが定める400ニト以上のピーク輝度を実現します。動画視聴やクリエイティブな作業に最適な明るさと色表現を提供します。
コストパフォーマンスを重視するユーザーにはHDR400搭載のKTC H27P27が最適です。より高品質なHDR映像を求める場合は、HDR600やHDR1000搭載モニターをお勧めします。
普段の使用では見ることのない極端な角度からの視聴でも、IPSパネルの特性により画面の輝度や色合いが大きく劣化することなく、非常にクリアで美しい表示を維持していました。特に、横からの視聴時でも色調の変化が少なく、複数人での画面共有時にも快適に使用することができます。
画面全体に赤・緑・青・白・黒の各色を順番に表示し、ホットピクセル(常時点灯画素)とデッドピクセル(常時消灯画素)の有無を確認しましたが、不具合は一切見られませんでした。
ベゼルとインジケータ
KTC H27P27のベゼルについては、アマゾンの商品ページに掲載されている画像と比較すると、実物の方がやや太めの印象を受けます。しかしながら、実際の使用時には映像との境界線として自然に感じられ、画面の視聴体験を損なうことはありません。
また、ベゼル部分には高級感のあるマット仕上げが施されており、作業環境に溶け込みやすいデザインとなっています。
接続状態などを示すLEDインジケータは、画面右下についています。
接続している状態では青色に点灯し、PCなどからの映像入力が切断されると赤色で点滅します。
測定結果
- 測定機材と測定項目・免責事項
-
モニターの測定は、Datacolor Spyder X2 Eliteを使用しています。
色域
色域とは表現できる色の範囲を指します。
sRGBカバー率
sRGBカバー率については、メーカー公称値の98%に対して実測値では99%を記録し、わずかながら上回る結果となりました。これは一般的なウェブコンテンツや写真編集において理想的な色再現性を実現できることを示しています。
DCI-P3カバー率
一方、DCI-P3カバー率は公称値95%に対して実測値93%と、若干下回る結果となりました。ただし、この数値は同価格帯のモニターとしては非常に優秀で、映画やビデオコンテンツの制作においても十分な色域をカバーしています。特に、赤や緑の色相における豊かな表現力は、クリエイティブワークでの使用に適しています。
コントラスト比
コントラスト比とは表現できる明るさの範囲を指します。
KTC H27P27のコントラスト比は、最大輝度設定時に1010:1を実現し、メーカー公称値の1000:1を上回りました。
輝度設定による測定結果は以下の通りです
- 輝度0%: 560:1(省エネモード向け)
- 輝度25%: 820:1(夜間作業向け)
- 輝度50%: 940:1(オフィス作業向け)
- 輝度75%: 980:1(明るい環境向け)
- 輝度100%: 1010:1(最高画質設定)
画面の明るさを下げると共にコントラスト比も低下しますが、輝度設定を上げることでコントラスト比は向上します。特に25%から50%の間で顕著な改善が見られ、50%以上の高輝度設定では、より豊かな階調表現を実現できます。
色差
色差とは、表示したい目標の色と、実際にモニターに表示される色との差異を指します。
Nativeモード
KTC H27P27の色差性能は、標準的な使用環境で極めて高い精度を実現します。
画面輝度140cd/㎡、標準設定での測定では、sRGBモードの色差ΔE平均値が0.36と優れた結果を示しました。グレーバランスやRGBエリアの表示における色差は極めて小さく、プロフェッショナルな用途にも対応できます。
一方、RGB(0,0,0)からRGB(26,26,26)までの黒色表現においては、色差ΔEが1.82〜3.17の範囲となり、最も暗い領域での色精度にはやや課題が見られます。ただし、これは一般的な使用において問題となるレベルではありません。
カラーの均一性
明るさ100%のとき
明るさ100%設定時の測定では、画面全体のΔE値が1.9から4.8の範囲内に収まりました。右上部分がD65基準値に最も近く、左上端部で最大ΔE値4.6を示しています。これは一般的なオフィスワークや動画視聴には十分な均一性です。特に画面中央部では良好な均一性を維持しており、実用上の問題はありません。
明るさ50%のとき
明るさ50%設定時は、画面中央下部がD65基準値に最も近い値を示しました。最大のΔE値は左上部分の3.4で、100%設定時と比較して全体的な均一性が向上しています。特に画面周辺部での色差が改善され、より安定した表示品質を実現しています。
画面全体の色差は実用レベルで問題ありません。KTC H27P27は、オフィスワークや動画視聴に必要な均一性を十分に備えたモニターです。
まとめ
KTC H27P27は、魅力的な価格で購入できる高性能な4Kモニターです。4K UHD解像度とIPSパネル、HDR400対応により、クリエイティブワークにも十分な高品質な映像表現を実現しています。
このモニターには3つの特筆すべき特徴があります。第一に、4K UHD(3840×2160)解像度とIPSパネルによる鮮明な画質です。テキストの視認性が高く、細部まで美しく表示されます。第二に、実測データによって証明された優れた色再現性と広視野角です。98% sRGBカバー率により、写真編集やデザイン作業にも安心して使用できます。第三に、HDR400対応による豊かな明るさと色表現です。明暗の差がはっきりとし、より立体的で魅力的な映像を楽しむことができます。
また、KTC H27P27は画面の色差や輝度の均一性も実用レベルを十分に満たしています。画面の端から端まで安定した表示品質を維持し、オフィスワークから動画視聴、写真編集まで幅広い用途に対応しています。さらに、日本語対応のOSDメニューを採用しており、各種設定も直感的に操作することができます。
通常価格33,800円から本記事掲載時に利用できる6,500円のクーポンを適用すると、27,300円で購入できます。同価格帯の他のモニターと比べても、色域、解像度、視野角などすべての面で優れた性能を発揮し、極めて高いコストパフォーマンスを実現しています。さらに、3年間の無償交換保証付きで、安心して使用することができます。
[サンプル提供:KTC]
購入先と主な公称スペック
購入先
主な公称スペック
項目 | 仕様 |
---|---|
型番 | H27P27 |
画面サイズ | 27インチ |
バックライト方式 | サイドライト方式 |
解像度 | 3840×2160 (4K) |
応答速度 | 7ms GTG |
リフレッシュレート | 60Hz |
色域 | 98% sRGB (CIE 1931)、95% DCI-P3 (CIE 1976) |
表示色数 | 10.7億色 (8bit+FRC) |
HDR規格 | HDR400 |
視野角 | 178°(水平)/178°(垂直) |
コントラスト比 | 1000:1 (標準値) |
輝度 | 400cd/m² (標準値) |
パネル種類 | IPS |
保証期間 | 3年間センドバック保証 |
入力端子 | DisplayPort 1.4×1、HDMI 2.0×2、3.5mmイヤホンジャック×1 |
この記事を書いた人