【レビュー】Waizowl OGM Pro V2 Zeus!49gの軽量8000Hz対応ハーフエルゴマウス
OGM Pro V2 Zeus
ゲーミングマウスの選択に悩む方は多いのではないでしょうか。特に競技シーンでは、わずかな性能差が勝敗を分ける重要な要素となります。
そんな中、新進気鋭のWaizowlから登場した「OGM Pro V2 Zeus」は、最新のPAW3950センサーと49gの軽量ボディを搭載し、最大8000Hzのポーリングレートに対応。さらに、独自のハーフエルゴノミクスデザインにより、かぶせ持ちからつかみ持ちまで幅広いグリップスタイルに対応します。
本レビューでは、実際の使用感から入力遅延まで、徹底的な検証結果をお届けします。17,800円という価格設定ながら、フラッグシップモデルに匹敵する性能を持つこのマウスは、競技シーンから一般ユーザーまで、幅広い層のニーズを満たす一台となっています。
Waizowl OGM Pro V2 Zeusについて
Waizowl OGM Pro V2 Zeusは、最新のPAW3950センサーを搭載し、8,000Hzポーリングレートに対応する高性能ゲーミングマウスです。わずか49g(実測52.5g)という軽量設計により、競技シーンでも優位性を発揮します。
2.4GHzワイヤレス、Bluetooth、USB有線の3つの接続方式に対応しています。エルゴノミクス設計とFeather 3.0コーティングにより、長時間の使用でも快適な操作感を維持します。本体サイズは120×66×40mmです。
パッケージには3種類のマウスソール、専用グリップテープ、8Kドングル、USB Type-Cケーブルが付属しています。
通常モデルではHUANO Transparent pinkdotスイッチを採用していましたが、本製品ではRaeshaオプティカルスイッチを搭載し、EVOLAST GEAR「Zeus」とのコラボレーションデザインを実現しました。
価格は17,800円(税込)です。通常モデルのOGM Pro V2をベースに、限定デザインと高性能を組み合わせた特別仕様となっています。
付属品と8Kドングル
Waizowl OGM Pro V2 Zeusには、8Kドングル、USB Type-C接続ケーブル、3種類のマウスソール、専用グリップテープ、日本語対応マニュアルが標準で付属しています。これらの豊富な付属品により、ユーザーは自分の好みに合わせて細かなカスタマイズが可能となっています。
外見と特徴
形状
Waizowl OGM Pro V2 Zeusは、一見左右対称に見えますが、実際には非対称デザインを採用しています。親指部分には緩やかなカーブとボトムシェルの返しが設けられ、手のひらに当たる部分は従来の左右対称マウスより緩やかな角度で設計されています。また、ハーフエルゴノミクス形状を採用することで、つかみ持ちとかぶせ持ちの両方に対応し、中型から大型の手サイズのユーザーに適した大きさとなっています。
サイズ
OGM Pro V2は、120 × 66 × 40 mmのサイズと約49gの軽量ボディを実現したミディアムサイズのエルゴノミクスマウスです。このサイズ感は、平均的からやや大きめの手のサイズのユーザーに最適で、優れたフィット感により長時間の使用でも疲労が少ないのが特徴です。
シルエットとくびれ
マウスの背面は中央部分が盛り上がり、前後に向かって滑らかに傾斜する形状を採用しています。
左右の側面設計も特徴的で、左側は閉じ括弧のような曲線を描き、親指を自然に支える形状となっています。右側には適度な膨らみを持たせることで、安定した持ち心地を実現。この設計により、つかみ持ちやかぶせ持ちなど、様々なグリップスタイルに対応することができます。
剛性
シェル本体は、49gという軽量設計にもかかわらず、優れた剛性を実現しています。グリップ時の軋みやへこみは一切なく、強く握っても変形やたわみが生じない堅牢な設計となっています。
また、メインボタンとサイドボタンも高い剛性を備えており、強く押し込んでも遊びやガタつきがない確実な操作感を実現。しっかりとした作りで、長時間の使用でも安定したパフォーマンスを発揮します。
メインボタンとサイドボタン
OGM Pro V2 Zeusのメインボタンは、高性能なRaesha RAESHAオプティカルスイッチを採用しています。クリック感は適度な硬さで明確なフィードバックをもたらし、プリトラベル(押し始めの遊び)が少ないため素早い入力が可能です。また、セパレートタイプの設計により、安定したクリック感を実現しています。
サイドボタンは、シェルからしっかりとはみ出した設計で押しやすい配置となっており、フラットで直線的な形状により素早く正確な指の配置が可能です。親指の自然な位置に配置されているため、操作性は非常に良好です。
OGM Pro V2 Zeusのボタン設計は、ゲーミングマウスとして高い完成度を誇ります。メインボタン、サイドボタンともに操作性と耐久性のバランスが取れており、競技シーンから一般使用まで幅広く対応できる設計となっています。
センサー位置
センサーはマウス本体の中央に配置され、つかみ持ちやかぶせ持ちのどちらの場合でも、親指と小指を結んだライン上にセンサーの中心が位置するよう設計されています。
従来の一般的なエルゴノミクスマウスと異なり、ハーフエルゴ形状により様々な持ち方に対応できます。ただし、ユーザーの親指と小指の位置によってセンサーの相対位置が変わる可能性があります。
コーティング
Feather 3.0コーティングは、従来の技術を進化させた第3世代の表面処理技術です。マット仕上げによる快適な触り心地に加え、優れた防汗性能、高い耐摩耗性、効果的な滑り止め機能という3つの特長を備えています。
実用面では、長時間使用しても手に優しい肌触りを保ち、清掃が容易で指紋や汚れが付きにくい設計です。高いグリップ性により、安定した操作感を実現しています。
前モデルからは、表面の質感が一段と向上し、より洗練された触り心地を実現。耐久性も改善され、長期使用による劣化を抑制しています。さらに、グリップ感が向上し、より安定した操作性をもたらします。
LEDインジケータ
底面にLEDインジケータを搭載し、DPI設定、ポーリングレート設定、充電状況を表示します。バッテリー残量と充電状態は、色の違いと点灯パターンで直感的に確認できます。
スクロールホイール
スクロールホイールは、低い背面設計と軽快な操作感が最大の特徴です。
スクロールホイールは金色のメッキ塗装のホイールとゴムグリップの組み合わせにより、確実なグリップ力を実現します。ゲーム中の武器切り替えやウェブブラウジングでも快適なスクロールが可能です。
ホイールクリックは適度な押下圧と明確なクリック感により、誤操作を防止する設計となっています。
重量
OGM Pro V2 Zeusの公称重量は49グラムですが、実測では52.5グラムと若干重いことが判明しました。
Waizowl OGM Pro V2は前モデルのOGM Proから約19g軽量化されており、この大幅な軽量化により操作性が格段に向上しています。
バッテリー持ち
本製品のバッテリーには300mAhの容量を搭載しており、専用ソフトウェアで1%単位での残量確認が可能です。また、USB Type-C充電に対応しているため、充電も手軽に行えます。
バッテリー持続時間(ポーリングレート別)
- 2.4GHz接続時(1,000Hz):約80時間
- 2.4GHz接続時(4,000Hz):約25時間
- 2.4GHz接続時(8,000Hz):約18時間
注意点として、8,000Hzの高ポーリングレート設定では消費電力が大幅に増加します。実際のバッテリー持続時間は使用環境や設定により変動するため、長時間使用する場合は低めのポーリングレート設定をお勧めします。
持ち方
かぶせ持ち(パームグリップ)
- 大きな手のゲーマーにも最適なサイズ感
- ハーフエルゴ形状と緩やかな親指側のくびれにより、自然な持ち方の調整が可能
- 手のひらの中心部に圧力がかかる設計で、好みが分かれる特徴
つかみ持ち(クローグリップ)
- クローグリップとの相性が非常に良く、中型から大型の手を持つゲーマーを含む幅広いユーザーに適しています
- センサーがマウス中央に位置し、親指と小指を結んだライン上に配置されることで、操作精度が向上します
- 右側面の緩やかなVとΛのねじれ形状により、薬指と小指のホールドが安定します
つまみ持ち(フィンガーティップグリップ)
マウス本体のサイズが大きく形状的な特徴から、このグリップスタイルには適していません
ソフトウェア
OGM Pro V2 Zeusは、ウェブベースの「Waizowl Driver」とインストール型の「OGM Mouse Driver」の両方に対応する専用ソフトウェアを利用できます。
Waizowl Driverはマウスの設定をカスタマイズできるウェブベースのソフトウェアです。
基本機能として、シンプルなUI設計を採用し、バッテリー残量を1%単位で表示します。マウスボタンの割り当てやDPI設定、ポーリングレートなど、豊富なカスタマイズ機能を備えています。
主な設定項目は以下のとおりです。
- ボタン設定
- マウス、キーボード、メディア機能、マクロの割り当てが可能
- DPI設定
- 50-30,000 DPIの範囲で50単位ごとに調整
- 最大5段階のプリセットを保存可能
- カラーコードで視覚的に識別
- 詳細設定
- ポーリングレート: 125Hz~8000Hz
- デバウンスタイム調整機能
- リフトオフディスタンス: 1mmまたは2mm
- Motion Sync機能のオン/オフ
- 高速ゲーミングモードのオン・オフ
Waizowl Driverは、必要な機能を十分に備えながら、軽量で使いやすいソフトウェアです。初心者には直感的な操作性を提供しつつ、上級者向けの詳細な設定オプションも用意されており、バランスの取れた設計を実現しています。
他のマウスと形状比較
比較表
項目 | OGM Pro V2 | NP-01 Wireless | LAMZU THORN |
---|---|---|---|
全長 | 120mm | 119mm | 120mm |
全幅 | 66mm | 65mm | 66mm |
全高 | 40mm | 42mm | 39mm |
重量 | 49g | 73g | 52g |
形状 | ハーフエルゴ | ハーフエルゴ | ハーフエルゴ |
形状の特徴と比較
OGM Pro V2は、緩やかな傾斜のハーフエルゴノミクスデザインを採用しています。左側面は浅めの窪みで親指が自然に収まり、つかみ持ちとかぶせ持ちの両方に対応できる汎用性の高い形状となっています。マウスの中央部分が最も高く、手のひらの中心部に心地よい圧迫感をもたらします。
次に、NP-01 Wirelessは、低背型のハーフエルゴノミクスデザインが特徴です。比較対象の中で最も低い設計であり、最高部(ハンプ)がマウス後方に位置しています。親指の付け根部分に適度な圧迫感があり、手のひらへのフィット感を重視したつかみ持ちとかぶせ持ちに適しています。
最後に、LAMZU THORNは、クローグリップに特化した攻めたデザインを採用しています。左側面は深いくびれを持ち、親指がしっかりと掛かることで確実なグリップ感を実現します。最高点がマウスの中央部分から左側面寄りにあり、やや急な側面形状により、人差し指と薬指・小指の付け根に適度な圧迫感を与えます。
これら3つのマウスは、それぞれ独自のアプローチでハーフエルゴノミクスデザインを追求しています。OGM Pro V2は緩やかなくびれで持ち方の自由度が高く、NP-01 Wirelessは低背設計とリアハンプ形状、LAMZU THORNは深いくびれでつかみ持ちに特化したデザインとなっています。
手の大きさ、グリップスタイル、形状の好み、重量など、個人の特性によって最適なマウスの選択は異なります。
入力遅延測定
- 入力遅延測定の条件と免責事項等について(クリックで開きます)
-
ゲーミングマウスの性能評価において、入力遅延の測定は重要な要素です。当サイトでは、NVIDIAが開発した遅延測定ツールLDAT(Latency Display Analysis Tool)を使用して、マウスの入力遅延を計測しています。LDATは、ゲームやアプリケーションにおけるクリックからマズルフラッシュまでの遅延を、迅速かつ正確に測定するツールです。
測定の仕組みは、光センサーをディスプレイ表面に取り付け、マズルフラッシュを検出します。測定したいマウスが実際にクリックされてからマズルフラッシュ発光までの時間を高精度で計測することで、マウスの実際の応答性能を客観的に評価できます。当サイトではこの測定における最小値を掲載しています。
ただし、マウスを総合的に評価する際は、入力遅延だけでなく、前述の形状、重量、ボタン配置なども重要な判断材料となります。LDATの測定結果と他の要素を総合的に分析することで、より自分に適したゲーミングマウスを選択できるでしょう。
他のゲーミングマウスの入力遅延データは、こちらで見れます【レビュー】Waizowl OGM Pro V2 Zeus!49gの軽量8000Hz対応ハーフエルゴマウス免責事項等について免責事項・著作権
測定結果
Mouse Firmware:v1.1.4 Receiver Firmware:v2.0.3 2.0.2 Motion Sync:オン
Waizowl OGM Pro V2 Zeusの入力遅延結果
- 高速ゲーミングモードオン (Wireless 1K): 3.8ms
- 高速ゲーミングモードオフ (Wireless 1K): 4.0ms
- 高速ゲーミングモードオン (Wireless 2K): 4.3ms
- 高速ゲーミングモードオン (Wireless 4K): 4.1ms
- 高速ゲーミングモードオン (Wireless 8K): 4.3ms
他のゲーミングマウスとの比較
VAXEE E1シリーズ
- 最小遅延:3.7ms (Competitive Mode Wireless 4K)
- 特徴::VAXEE E1シリーズは、特に4Kポーリングレートでの性能が優れており、3.7msという非常に低い遅延を実現しています。2Kや1Kモードでも3.8~3.9msと安定した低遅延を維持しています。
VAXEE NP-01 Wireless
- 最小遅延:3.8ms (Wireless 2Kおよび4K)
- 特徴::NP-01 Wirelessは、2Kおよび4Kモードで3.8msの低遅延を記録しており、競技志向のプレイヤーに適した性能を持っています。1Kモードでは3.9msとわずかに遅延が増加しますが、それでも非常に優れた結果です。
LAMZU THORN
- 最小遅延:4.5ms (Wireless 2Kおよび4K)
- 特徴:LAMZU THORNは2Kおよび4Kモードで4.5msの遅延を示し、競技向けマウスとしては比較的高めの数値です。1Kモードではさらに4.6ms以上となり、他機種と比べて遅延が大きくなります。ただし、これらの結果は実際のプレイでは体感できないレベルです。
WLMOUSE SWORD X 8K
- 最小遅延:4.2ms (Hyper Mode Wireless 1K)
- 特徴::WLMOUSE SWORD X 8Kは、比較対象の中で最も高い4.2~5.1msの遅延を示しています。8Kモードでは4.5ms以上となり、他のマウスより性能が劣ります。ただし、これらの遅延差は人間が体感できないレベルです。
まとめ
Waizowl OGM Pro V2 Zeusは、軽量かつ高性能なエルゴノミクス設計のワイヤレスゲーミングマウスです。実測52.5グラムで、PAW3950センサーによる高精度な追従性を兼ね備え、最大8000Hzのポーリングレートに対応し、競技ゲームに最適な性能を発揮します。
限定デザインモデルとしてのコレクション価値に加え、メインボタンにRaeshaオプティカルスイッチを採用することで性能を向上させました。Feather 3.0コーティングとハーフエルゴノミクス形状により、優れたグリップ感と操作性を実現しています。
トライモード接続と高耐久性のRaeshaオプティカルスイッチにより、あらゆる使用環境や長時間の使用にも対応。17,800円という価格設定で、高性能と機能性を兼ね備えた完成度の高い製品となっています。
軽量マウスを求めるゲーマーや、エルゴノミクス形状を重視するユーザーにとって、Waizowl OGM Pro V2 Zeusは非常に魅力的な選択肢です。
[サンプル提供:KIBU]
購入方法と販売店
今回レビューしたマウス
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公称スペック
項目 | 詳細 |
---|---|
メーカー名 | Waizowl |
モデル名 | OGM Pro V2 Zeus |
センサー | PixArt PAW3950 |
DPI | 最大30,000 DPI |
ポーリングレート | 最大8,000Hz(8Kドングル付属) |
加速度 | 最大50G |
IPS(追従速度) | 750 |
スイッチ | Raesha Optical Switch |
エンコーダー | TTC |
接続方式 | 2.4GHzワイヤレス、Bluetooth、有線 |
バッテリー駆動時間 | 最大130時間(Bluetoothモード) |
サイズ | 120x66x40mm |
重量 | 約49g |
コーティング | Feather 3.0コーティング |
MCU | Nordic 52840 |
保証 | 2年間 |
価格 | ¥17,800(税込) |
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