ゲーミングマウスパッド
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シングルレビュー:Raven Mousepads Mori

GMX
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レビューサンプル提供は、GrowthArts様より頂きました。心より感謝申し上げます。

この記事では、Raven Mousepads Mori (4.0mm)をレビューしていきます。

Raven Mousepads

Raven Mousepads Mori (4.0mm)

Raven Mousepads Mori (4.0mm)は、日本の森林からインスピレーションを得たらしく、ゲーミングマウスパッドとしては珍しい、フォレストグリーンカラーのマウスパッドです。

バランスコントロールタイプに属するゲーミングマウスパッドで、横方向・縦方向・斜め方向とも、同じような滑り心地でありながら滑らかで、やや柔らかい中間層が特徴です。

同シリーズには、旧モデルの4.0mmと新モデルの4.5mmがあり、このレビュー記事は旧モデルの4.0mmのほうです。

販売価格6,600円でサイズは490×420×4.0mmの1種類のみの展開です。

販売価格 6,600円-

評価

A Tier (S/A/B/C/D) – 24/03/28

滑り具合(動摩擦力)

バランスコントロールタイプ

表面硬度(タイプE2で測定)

38 : Soft(独自基準)

類似硬度マウスパッド:ARTISAN Hien Xsoft Black / ESPTIGER Lei Ling Black / Dream Gamer Rainbow

硬さのばらつき(S/A/B/C/D)

Bランク : 許容範囲内。通常使用に特に問題はない

スペック(公称値)

表面Uncoated Polyester Cloth
中間層Custom Authentic Poron
寸法490×420×4.0mm

長所

・縦横斜め方向の切り返し前と後で、滑り具合の係数(平均動摩擦係数)がほとんど同じなので、滑り具合に差がない

・類を見ない独特の表面組織のパターン

注意点

・荷重150g条件で、縦横斜め全ての方向において、切り返し前(往路)よりも、切り返し後(復路)のほうが、初動の重さ(最大静摩力)が大きいのでマウスパッドのクセを理解する必要がある

・アームカバーとの相性に難がある可能性あり

短所

・特になし

結論から

Raven Mousepads Mori (4.0mm)は、滑り具合の係数(平均動摩擦係数)が高いバランスコントロールタイプに属するゲーミングマウスパッドです。滑り具合の係数(平均動摩擦係数)は横方向・縦方向・斜め方向とも、同じような滑り心地で、滑らかな操作性を提供できるマウスパッドです。硬度が38(タイプE2)と、やや柔らかい中間層が特徴です。

ちょっと癖のあるマウスパッドで、横方向・縦方向・斜め方向とも初動の重さ(最大静摩力)が切り返し前(往路)より切り返し後(復路)のほうが方向別で10gfから23gfほど重たくなるので、その癖を理解して使う必要がありそうです。

外見から確認

Raven Mousepads Mori (4.0mm)の、外見から分かることについてとても簡単に述べていきます。

梱包状態

Raven Mousepads Mori (4.0mm)の梱包状態はフラットパッケージで、巻き癖や反りは一切ありませんでした。

表面組織の質感

Raven Mousepads Mori
Dream-Gamer-Rainbow-Gaming-Mousepad

Raven Mousepads Mori (4.0mm)の表面組織は手で撫でるととてもザラザラとしています。繊維はあまり撚りがかかっていないように見えました。表面組織の構造は他のゲーミングマウスパッドのそれと異なり、Moriオリジナルパターンだと思います。

ステッチ

Raven Mousepads Mori (4.0mm)のステッチは滑走面よりも低いので、マウスがステッチの上に乗りあげたり引っかかってしまうようなことはありません。

ベース 

Raven Mousepads Mori (4.0mm)のベースは、ドットが集合したような防滑パターンとなっており、筆者の環境(Flexispotメラミン化粧板ブラック天板・IKEAメラミン仕上げ天板トロッテン・無印良品デスク天板オーク材・無印良品パイン材テーブル)では、位置がずれるようなことはありませんでした。

アームカバー相性

アームカバー名相性補足
Pulsar Gaming Gears eS アームスリーブ×とても相性が悪い
REJECT アームカバー×とても相性が悪い
CW-X アームカバー×とても相性が悪い
WALLHACKアームスリーブ×とても相性が悪い
EADALIアームカバー非常に相性よく、スムーズに滑る

ここから先を読む前に

ここから先は、結論で述べた内容を説明するために初動と滑りについて評価していきますが、内容が少しずつ難しくなると思うので摩擦に関する単語や分かったことについて簡単にまとめた補足ページをここに置いておきます。書いてある内容などがもし分からなかったら、下記のページを別タブで開きながら続きを読んでいただければ幸いです。

トピック:マウスパッドの摩擦係数と摩擦力の話
トピック:マウスパッドの摩擦係数と摩擦力の話

また、専門的な単語を極力避けるために以下のように置き換えます。

  • 最大静摩擦係数は、初動の重さ係数(最大静摩係数)
  • 最大静摩擦力は、初動の重さ(最大静摩力)
  • 平均動摩擦係数は、滑り具合の係数(動摩擦係数)
  • 平均動摩擦力は、滑り具合(動摩擦力)
  • 平均動摩擦力の標準偏差は、表面の粗さまたは滑り心地の滑らかさ

摩擦測定は横方向・縦方向・斜め45度方向の3方向ごとに、マウスが止まっている状態から動かしたシーンを想定した切り返し前(往路)と、動いている状態から反対方向へ切り返した、切り返し後(復路)の2つのパターンで測定しています。

なお、滑りの評価は係数が一定であることが分かったので滑り具合の係数(動摩擦係数)で行います。初動の評価は荷重150gの条件で測定された初動の重さ(最大静摩力)で評価していきます。

初動と滑り具合の評価

Raven Mousepads Mori (4.0mm)は、結論で述べた通り非常に優れたバランスコントロールタイプのゲーミングマウスパッドです。縦横斜め方向問わず、安定した滑りを実現しています。

切り返し前(往路)

横方向(X-axis)

初動の重さ
(最大静摩力)
83.8gf
滑り具合の係数
(平均動摩擦係数)
0.16

縦方向(Y-axis)

初動の重さ
(最大静摩力)
75.9gf
滑り具合の係数
(平均動摩擦係数)
0.15

斜め45度方向(45deg)

初動の重さ
(最大静摩力)
78.5gf
滑り具合の係数
(平均動摩擦係数)
0.16
切り返し前(往路)の初動の重さ(荷重150g時)
– Raven Mousepads Mori (4.0mm)

Raven Mousepads Mori (4.0mm)の初動の重さ(最大静摩力)は、

  1. 横方向の初動の重さ(最大静摩力)が83.8gfと最も重たいです
  2. 斜め方向の初動の重さ(最大静摩力)が78.5gfと次いで重たくて
  3. 縦方向の初動の重さ(最大静摩力)が75.9gfでした。

切り返し前(往路)では、横方向⇔斜め方向⇔縦方向で初動の重さ(最大静摩力)が徐々に重たくなったり軽くなったりするので、その癖を念頭に置いておく必要がありそうです。

切り返し前(往路)の滑り具合
– Raven Mousepads Mori (4.0mm)

Raven Mousepads Mori (4.0mm)の滑り具合の係数(平均動摩擦係数)は、表のとおり横方向・縦方向・斜め方向とも0.15-0.16でした。

これは横方向・縦方向・斜め方向とも、ほとんど同じ滑り具合(平均動摩擦力)でマウスを操作できることを示しています。

滑り具合の係数(平均動摩擦係数)を測定した区間の波形が、大きく波打つ事無くブレのない安定した波形なので、滑り心地がとても滑らかです。

切り返し後(復路)

横方向(X-axis)

初動の重さ
(最大静摩力)
104.0gf
滑り具合の係数
(平均動摩擦係数)
0.15

縦方向(Y-axis)

初動の重さ
(最大静摩力)
86.6gf
滑り具合の係数
(平均動摩擦係数)
0.15

斜め45度方向(45deg)

初動の重さ
(最大静摩力)
101.0gf
滑り具合の係数
(平均動摩擦係数)
0.16
切り返し後(復路)の初動の重さ(荷重150g時)
– Raven Mousepads Mori (4.0mm)

Raven Mousepads Mori (4.0mm)の初動の重さ(最大静摩力)は、全体的に切り返し前(往路)よりも切り返し後(復路)のほうが重たくなっています。

  1. 横方向の初動の重さ(最大静摩力)が切り返し前(往路)の値と比較して、約20gfも重たくなっていることがわかりました。前:83.8gf / 後:104.0gf
  2. 次いで、斜め方向の初動の重さ(最大静摩力)が切り返し前(往路)の値と比較して、約21gfも重たくなっていることがわかりました。前:78.5gf / 後:101.0gf
  3. 縦方向の初動の重さ(最大静摩力)で切り返し前(往路)の値と比較して、約11gf重たくなっていることが分かりました。前:75.9gf / 後:86.6gf

切り返し後(復路)の初動の重さ(最大静摩力)は、切り返し前(往路)の値と比較して全方向とも重たくなっていることに、留意しつつ使うとより正確な操作が期待できると思います。

切り返し後(復路)の滑り具合
– Raven Mousepads Mori (4.0mm)

Raven Mousepads Mori (4.0mm)は、滑り具合の係数(平均動摩擦係数)は、表のとおり横方向・縦方向・斜め方向とも0.15-0.16でした。

これは横方向・縦方向・斜め方向が、切り返し前(往路)も切り返し後(復路)もほとんど同じ滑り具合(平均動摩擦力)でマウスを操作できることを示しています。

滑り具合の係数(平均動摩擦係数)を測定した区間の波形が、大きく波打つ事無くブレのない安定した波形なので、滑り心地がとても滑らかです。

他のマウスパッドと比較

表面硬度

Raven Mousepads Mori (4.0mm)は、硬度38(タイプE2で測定)でSoftに分類できる、やや柔らかいゲーミングマウスパッドなので、ストッピングアシストが期待できます。よく似た硬度を持つ製品として、ARTISAN Hien Xsoft Black / ESPTIGER Lei Ling Black / Dream Gamer Rainbowが挙げられます。

滑り具合の係数(平均動摩擦係数)

2024年時点の布製メインストリームゲーミングマウスパッド250種類のうち、滑り具合の係数(平均動摩擦係数)が0.15から0.16とやや大きい値であったので、バランスコントロールタイプのゲーミングマウスパッドに分類できます。Raven Mousepads Mori (4.0mm)によく似た滑り具合の係数(平均動摩擦係数)を持つ製品としてDream Gamer Rainbowが挙げられます。

初動の重さ(最大静摩力)

荷重が大きくなるほど初動の重さ係数(最大静摩係数)が小さくなり、一定でないため他のマウスパッドとの比較は割愛します。

まとめ

Raven Mousepads Mori (4.0mm)は、日本の森林からインスピレーションを得たらしく、ゲーミングマウスパッドとしては珍しい、フォレストグリーンカラーのマウスパッドです。

滑り具合の係数(平均動摩擦係数)が大きく、バランスコントロールタイプに属するゲーミングマウスパッドです。切り返し前(往路)と切り返し後(復路)とで滑り具合(平均動摩擦力)にほとんど差はなく、その点は安定しています。滑り具合の係数(平均動摩擦係数)を測定した区間の波形は安定しており、滑らかな滑り心地です。硬度38(タイプE2で測定)でSoftに分類できるほどやや柔らかい中間層がストッピングをアシストしてくれます。

独特な表面組織のパターン故なのか定かではありませんが、初動の重さ(最大静摩力)が切り返し前(往路)と切り返し後(復路)とで値の差が大きいので、ちょっと個性があるゲーミングマウスパッドに仕上がったように思えます。ただ、そのポイントさえ押さえることができれば、十分正確なマウス操作が期待できる良いマウスパッドだと思います。

手元にあるデータと照らし合わせたところ、Dream Gamer Rainbowと同じ硬度38(タイプE2)で、横方向・縦方向・斜め方向のすべてにおいて荷重150g時点の初動の重さ(最大静摩力)と、滑り具合の係数(平均動摩擦係数)がとてもよく似ているので、乗り換え先としてもおすすめできます。

Raven Mousepads

Mori

販売価格 6,600円-

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