【レビュー】48g軽量 FineMax Noah丨公称80時間駆動のマグネシウム左右形状ゲーミングマウス
Noah
このマウスについて
FineMax Noahの特長
- 48g±2gの超軽量設計
- 準最新のPAW 3395センサーとNordic 52840チップを採用
- マグネシウム合金シェルとプラスチックボトムの組み合わせで、軽量性と耐久性を実現
- バッテリー持ちは、最大80時間の持続時間
- 最大4000Hzのポーリングレートに対応
- HUANO DRAGON SWITCHによる正確で心地よいクリック感
- ウェブソフトウェアによる細かな設定カスタマイズに対応
FineMax Noahは2025年1月13日から出荷開始。現在公式サイトにてプレオーダーを受付中です。
豊富な付属品
- ドットスケート(20個)
- USB-Cケーブル
- 無線用ドングル
- マウスパッド
- マウスユニバーサルケース
- アイススリーブ
- 100% PTFEスケート(2セット)
- グリップテープ(2セット)
- DIYテープ
外見と特徴
形状とサイズ
FineMax Noahは、Sensei Tenの設計思想を継承し、プロゲーマーからのフィードバックを活かした人間工学的な形状を採用しているとのこと。本体サイズは122×66×38mmで、Sensei TenやOGM CLOUD V2よりもコンパクトになっています。
シェル構造は、従来のゲーミングマウスによく見られる穴あき設計ではなく、溝デザインを採用しています。メーカーは優れたグリップ性能を掲げていますが、実際の使用では手汗により滑りやすくなる傾向にあります。
マグネシウム合金を上部シェルに、プラスチック素材を底部に採用し、軽量性と耐久性を両立しています。
- 形状:左右対称デザインを採用しています
- シルエット:メインボタンはOGM CLOUD V2と同等の高さで、中央部の自然な膨らみが手のひらにフィットします
- 両側面の形状:両側面は、緩やかなくびれと水平なI型形状を採用しており、親指・薬指・小指が自然な位置に収まるよう設計されています
- サイズ:122×66×38 mmで、ミディアムサイズの手の場合はパームグリップとクローグリップに最適です。ラージサイズの手の方でもクローグリップで快適な操作が可能です。
剛性
FineMax Noahは上部シェルにマグネシウム合金、底部にプラスチックを組み合わせたハイブリッド構造を採用しています。
このマグネシウム合金の採用により、プラスチック製マウスと比較して優れた剛性と耐久性を実現しました。総重量48g±1gという超軽量設計でありながら、長期使用での変形や劣化に強い構造となっています。
シェルの強度
- 軽量化されているにもかかわらず、マグネシウム合金によりシェルの剛性は高く保たれています
- グリップ時の軋みやへこみは発生しませんでした
- 強く握っても変形やたわみが生じにくい堅牢な設計です
ボタン部分の剛性
- メインボタンは強く押し込んでも遊びやガタつきがなく、確実なクリックが可能です
- サイドボタンもガタつきが少なく、しっかりとした作りになっています
メインボタンとサイドボタン
メインボタン
- デザイン
- 左右が独立して分かれています
- メインボタンがシェルの両側に挟まれる構造のため、ボタンの端に指を置くグリップスタイルの方はクリックしにくい点に注意が必要です
- スイッチ
- HUANO DRAGON SWITCHを採用
- スイッチの耐久性は8,000万回
- カスタムチューニングが施された特別仕様
- クリック感
- 適度な硬さで明瞭な心地よいクリック感と跳ね返りの良さが特徴
- プリトラベル(押し始めの遊び)が少なく、素早い入力が可能
サイドボタン
- デザイン
- シェルからしっかりとはみ出した設計
- 小ぶりなサイズ感で、直線的かつ少し尖った形状
- 親指の自然な可動範囲内に配置され、快適な操作性を実現
- クリック感
- 適度な硬さで明確なフィードバックを提供
- プリトラベル(押し始めの遊び)がほぼなく、素早い入力が可能
- セパレートタイプの設計により、安定したクリック感を実現
センサー位置
- センサーはマウス本体のほぼ中央に配置されています
- 筆者のような手の大きなユーザーが握った場合、つかみ持ちやかぶせ持ちのどちらでも、親指と小指を結んだライン上にセンサーの中心が位置するように設計されています
グリップ力について
FineMax Noahは、ハニカム形状の溝デザインによってマグネシウム合金特有の滑りやすさを軽減しているとされていますが、実際は10~15分程度で、手汗の影響で徐々に表面が滑りやすくなり、グリップ力が低下してきます。
このため、グリップ性能の根本的な改善が必要といえます。ただし、今回検証したのはテスト版のサンプルであり、製品版では改善されることが期待されます。
もし滑りやすさが気になる場合は、同梱のグリップテープまたはサードパーティ製のものを使用することで、長時間使用時の操作性を改善できます。
LEDインジケータ
LEDインジケータがマウス上面と底面に搭載されており、DPI設定、充電状況などを表示します。DPIなどの設定状況は、異なる色により一目で確認できます。
スクロールホイール
FineMax Noahのスクロールホイールは、メインボタンの表面からわずかに突出しています。透明なプラスチック製のホイールにゴム製のリングが装着され、表面には精密な凹凸加工が施されています。ただし、この凹凸の刻みが浅めのため、使用者によっては滑りやすく感じることがあります。
スクロールには適度なノッチ感があり、正確な操作が可能です。動作音が控えめで静かな環境でも気にならない上、1ステップごとの刻み感が明確なため、ゲーム中の武器切り替えも確実に行えます。
スクロールホイールのクリック機能は、適度な押し込み圧と明確なフィードバックにより、誤操作を防ぎつつ確実な操作性を実現しています。
重量
FineMax Noahの公称重量は48g±2gで、実測値は48.4gと仕様範囲内に収まっています。穴あけ加工なしでこの軽量化を達成しています。
バッテリー持ち
FineMax Noahは、200mAhのバッテリーを搭載しています。一般的なゲーミングマウスは250~300mAhのバッテリーを搭載することが多いですが、200mAhという小容量バッテリーの採用は徹底的な軽量化を追求した結果と考えられます。
使用条件別の持続時間
- 1000Hzポーリングレート使用時:実測約77時間の連続使用が可能でした。
- 4000Hzポーリングレート使用時:バッテリー消費が増加するためバッテリー持ちは短くなり、実測約17時間の連続使用が可能でした。
使用時の注意点
- ポーリングレートの設定により、バッテリー持続時間が大きく変動します。
- 高いポーリングレート(4000Hz)設定時は、より頻繁な充電が必要になります。
一般的な使用であれば十分なバッテリー持ちですが、高ポーリングレートでの使用時は、バッテリー消費が増加することに注意が必要です。
持ち方
かぶせ持ち(パームグリップ)
- ミディアムサイズの手のゲーマーにも最適なサイズ感
- 手のひら全体でマウスを包み込むように持つことができます
- 手のひらの中心部にリアハンプが密着し、適度な圧力がかかるように設計されています
つかみ持ち(クローグリップ)
- クローグリップはミディアムからラージサイズの手のユーザーに最適で、快適な操作感をもたらします
- センサーがマウス中央に位置し、親指と小指を結んだライン上に配置されることで、操作精度が向上します
- 両側面は、わずかなくびれと傾斜のないI型形状を採用しており、親指・薬指・小指を自然な位置に添えやすく設計されているため、多様なグリップスタイルに対応できます
つまみ持ち(フィンガーティップグリップ)
- Sensei Tenを基にした設計ながら、全体的にコンパクトになったことでつまみ持ちがしやすくなっています。ただし、表面が滑りやすい特性があるため、安定したグリップ力を得るにはグリップテープの使用を推奨します
- 軽量設計と相まって、素早い操作が可能
- 両側面は、わずかなくびれと傾斜のないI型形状を採用しており、親指・薬指・小指を任意の位置に添えやすく設計されています
ソフトウェア
FineMax Noahは、ウェブベースの専用ソフトウェア「FineMax WEB HUB」を利用できます。
基本機能では、シンプルなUI設計により、バッテリー残量を1%単位で確認できるほか、マウスボタンの割り当て、DPI設定、ポーリングレートなど、豊富なカスタマイズが可能です。
- ボタン設定
- マウス、キーボード、メディア機能、マクロの割り当てが可能
- DPI設定
- 50-26,000 DPIの範囲で50単位ごとに調整
- 最大3段階のプリセットを保存可能
- 詳細設定
- ポーリングレート:125Hz~4000Hz
- デバウンスタイム調整機能:2~18ms
- リフトオフディスタンス:1mm・2mm
- Motion Sync機能の切り替え
- スリープタイムの設定と時間調整
FineMax WEB HUBは、必要な機能を備えた軽量で使いやすいソフトウェアです。日本語対応で初心者でも直感的に操作でき、上級者向けの詳細な設定オプションも充実しています。
他のマウスと形状比較
比較表
モデル名 | 長さ(mm) | 幅(mm) | 高さ(mm) | 重量(g) |
---|---|---|---|---|
FineMax Noah | 122 | 66 | 38 | 48 |
G PRO X SUPERLIGHT 2 | 125 | 63.5 | 40 | 60 |
WAIZOWL OGM CLOUD V2 | 126 | 68 | 38 | 55 |
Steelseries Sensei Ten | 126 | 68 | 39 | 92 |
形状の特徴と比較
FineMax Noah
- SENSEIの設計思想を受け継いだ、よりコンパクトな左右対称デザイン
- 背面は滑らかなカーブを描く
- OGM CLOUD V2と比べて全体的にコンパクトな設計
- ノーズとテールを短く抑え、ミディアムサイズの手に最適
- 比較機種の中で最もコンパクトで軽量
WAIZOWL OGM CLOUD V2
- SENSEIの設計思想を継承した左右対称デザイン
- SENSEIと比較してテール部分が低く、スリムなボディデザイン
- SENSEIと比べてフラットな背面デザイン
Steelseries Sensei Ten
- クラシックな左右対称デザイン
- 比較的大きめのボディ設計
Logicool G PRO X SUPERLIGHT 2
- シンプルな左右対称デザイン
- 比較機種の中で最も細長く、高さがある
- 全体的に高く、特にテール部分の膨らみが顕著
注意:マウスの使用感は、個人の手の大きさや好みによって大きく異なります。できるだけ実機を試してから購入することをお勧めします。
入力遅延測定
- 入力遅延測定の条件と免責事項等について(クリックで開きます)
-
ゲーミングマウスの性能評価において、入力遅延の測定は重要な要素です。当サイトでは、NVIDIAが開発した遅延測定ツールLDAT(Latency Display Analysis Tool)を使用して、マウスの入力遅延を計測しています。LDATは、ゲームやアプリケーションにおけるクリックからマズルフラッシュまでの遅延を、迅速かつ正確に測定するツールです。
測定の仕組みは、光センサーをディスプレイ表面に取り付け、マズルフラッシュを検出します。測定したいマウスが実際にクリックされてからマズルフラッシュ発光までの時間を高精度で計測することで、マウスの実際の応答性能を客観的に評価できます。当サイトではこの測定における最小値を掲載しています。
ただし、マウスを総合的に評価する際は、入力遅延だけでなく、前述の形状、重量、ボタン配置なども重要な判断材料となります。LDATの測定結果と他の要素を総合的に分析することで、より自分に適したゲーミングマウスを選択できるでしょう。
他のゲーミングマウスの入力遅延データは、こちらで見れます【レビュー】48g軽量 FineMax Noah丨公称80時間駆動のマグネシウム左右形状ゲーミングマウス免責事項等について免責事項・著作権
測定結果
Mouse Firmware:v0.0.9.0 Receiver Firmware:v0.0.9.0 Motion Sync:オン
FineMax Noahの入力遅延結果
- 有線1K接続時:4.0ms
- 無線4K接続時:4.4ms
- 無線2K接続時:4.7ms
- 無線1K接続時:5.1ms
他のゲーミングマウスとの比較
FineMax Noahの入力遅延は有線接続で4.0ms、無線接続で4.4~5.1msを記録しました。
有線接続での入力遅延4.0msは、VAXEE x NINJUTSO SORA(3.8ms)やWaizowl OGM CLOUD(3.9ms)と同等の性能です。無線接続の性能は、4K Hz設定で4.4ms、2K Hz設定で4.7ms、1K Hz設定で5.1msを記録しました。
無線接続時の性能は競合製品と比べて、4K Hz設定ではLogicool Pro X Superlight 2(4.0ms)より0.4ms遅く、2K Hz設定は平均的な性能です。1K Hz設定では同クラスの製品より遅延が大きくなります。
プロゲーマーが許容する入力遅延は15ms以下とされています。FineMax Noahは全ての設定で15ms以下を実現し、ゲーミング用途として十分な性能を備えています。
まとめ
FineMax Noahは、48g±2gという超軽量ボディと最新の性能を備えた左右形状のゲーミングマウスです。人間工学に基づいた左右対称デザインにより、かぶせ持ち、つまみ持ち、つかみ持ちに対応します。
マグネシウム合金製のボディと高精度なPAW3395センサーを採用し、本体サイズは122×66×38mmです。4000Hzの高ポーリングレートに対応し、バッテリーはポーリングレート1000Hzで実測値、約77時間持続します。
入力遅延性能は有線モードで4.0ms、無線モード4Kで4.4msを達成しています。一方で、長時間使用時のグリップ性能と無線モード1Kでの入力遅延には改善の余地がありますが、競技シーンから一般的なゲーム用途まで幅広く対応できる高性能マウスです。
[サンプル提供:FineMax]
購入方法と販売店
今回レビューしたマウスはこちら
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公称スペック
項目 | 仕様 |
---|---|
重量 | 48g±2g |
センサー | PAW3395 |
チップセット | Nordic 52840 |
本体素材 | マグネシウム合金 + プラスチック |
バッテリー持続時間 | 約80時間 |
スイッチ | HUANO DRAGON SWITCH |
ポーリングレート | 最大4000Hz |
最大DPI | 26000 |
接続方式 | 有線・無線 |
執筆者