シングルレビュー:QUAOAR HERCULES PREMIUMⅡ
※この記事は旧フォーマットのレビュー記事であり、内容やデータが古い可能性があります。近日中に加筆修正し、更新する予定ですので、その点をご了承ください。
レビューサンプル提供は、LIT様より頂きました。心より感謝申し上げます。
この記事では、QUAOAR HERCULES PREMIUM V2をレビューしていきます。
HERCULES PREMIUM V2
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2は、横方向(X-axis)が“Ultra-Control”に属するゲーミングマウスパッドで、マウススケートと滑走面が吸い付くような操作感でとても重たいです。
表面硬度は38のSOFT・裏面硬度は11のEXTRASOFT(タイプE2で測定)でした。
柔らかい表面と非常によく沈むベースの組み合わせで。強烈なストッピングアシストが得られます。
硬さはバラつきがなく、均一な中間層なので滑らかな滑り心地で使いやすいゲーミングマウスパッドに仕上がっています。
エッジのパイピングやステッチ処理が非常に丁寧です。マウスが乗り上げたり引っかかる心配はありません。
ごく一部のアームカバーを除いて、ほとんどのアームカバーとの相性がよく、引っかかることなく快適に使えます。
国内では、正規代理店のLITよりQUAOAR PERSEUS PREMIUM V2と同時に、2024年4月19日に発売されました。
2024年4月19日現在
LIT公式オンラインショップ及びPCONES
販売価格
490x420x4.0mm 7,980円-
評価
S Tier (S/A/B/C/D) – 24/04/19
滑り具合(動摩擦力 – GMX基準)
横方向(X-axis)基準でUltra-Control
硬度(タイプE2で測定 / Extrasoft ⇒ Verysoft ⇒ Soft ⇒ Mid ⇒ hard ⇒ Veryhard ⇒ Extrahard)
表面硬度38 : SOFT / 裏面硬度11:EXTRASOFT
表裏硬度類似硬度マウスパッド:ARTISAN HIEN XSOFT BLACK / ESPTIGER LEI LING BLACK / QUAOAR NEUTRON PREMIUM
硬さのばらつき(S/A/B/C/D)
Sランク :ばらつき無し
スペック(公称)
SURFACE | 極細の繊維が複雑に編み込まれた表面を持ち、 毛羽立ちがほぼ無い滑らかな手触り |
BASE | 羅傑斯井上PORON® |
サイズ | 490x420x4.0mm |
注意点
- 布製の白いゲーミングマウスパッドは、皮脂や汗の汚れやアームカバーの色移りが目立ちやすいので取り扱いに注意しましょう。
メモ
- PORONベースの防滑性能は、ベースの汚れ等に左右されるので、防滑性能が劣ってきたと感じたら、マウスパッドの裏面と机の上をウエットティッシュで拭いて清浄に保つようにするといいでしょう。
結論から
結論、QUAOAR HERCULES PREMIUM V2は、横方向(X-axis)基準で初動の重さ(最大静摩力)は“Heavy”で、滑り具合は“Ultra-Control”に属するゲーミングマウスパッドです。マウススケートと滑走面が強く吸い付くような操作感でとても重たいです。
コントロールタイプのゲーミングマウスパッドの中で、とても高いコントロール性能を求めている方や、マイクロフリックなど細かいエイム操作が多い、VALORANTのようなゲームをメインでプレイする方に強くおすすめできます。
マウスパッド名 | 表面硬度 (タイプE2で測定) | 裏面硬度 (タイプE2で測定) | 横方向(X-axis)の滑り具合 |
---|---|---|---|
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2 | 38:SOFT | 11:EXTRASOFT | Ultra-High-Control |
QUAOAR PERSEUS PREMIUM V2 | 35:SOFT | 20:EXTRASOFT | Balance-Control |
Logicool G640s | 51:MID | 50:MID | Speed-Balance |
Logicool G740 | 52:MID | 49:MID | Speed-Balance |
Razer GIGANTUS V2 | 58:HARD | 58:HARD | Speed-Balance |
Steelseries QcK Edge | 50:MID | 52:MID | Speed-Balance |
Steelseries QcK HEAVY | 55:HARD | 54:HARD | Speed |
表面硬度は38のSOFT・裏面硬度は11のEXTRASOFT(タイプE2で測定)でした。柔らかい表面と非常によく沈むベースの組み合わせで。強烈なストッピングアシストが得られます。硬さはバラつきがなく、均一な中間層なので滑らかな滑り心地で使いやすいゲーミングマウスパッドに仕上がっています。
エッジのパイピングやステッチ処理が非常に丁寧です。マウスが乗り上げたり引っかかる心配はありません。ごく一部のアームカバーを除いて、ほとんどのアームカバーとの相性がよく、引っかかることなく快適に使えます。
中間層底面に施されている防滑処理は、非常に高い性能を持っています。任意の設置位置からずれることはありませんでした。
外見から確認
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2の外見について簡単に述べていきます。
梱包状態
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2はフラットパッケージに梱包されていました。中身はロゴ入りの厚紙とQUAOARブランドのロゴがプリントされた半透明の袋にマウスパッド本体が入っており、開封した時からプレミアムな体験価値が得られました。
巻き癖や反りがないので開封してすぐにフラットな状態ですぐに使いはじめることができます。
表面組織の質感
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2の表面組織は、極細の繊維が複雑に編み込まれた表面で毛羽立ちがほぼ無い滑らかな手触りです。表面組織の目はぎっちりと詰まっていてほとんど遊間がないように見えます。横方向(X-axis)と縦方向に走っている繊維の撚り具合は緩いものの、横方向(X-axis)に走っている撚糸は強く圧力がかけられたのか、べちゃっと平たくつぶれているように見えます。
ベースの辺に対して表面組織の向きや格子状の構造が斜めになっていると、マウスの操作感に均一ではなく部分的な差が生じる恐れがあるのですが、四角形のベースの辺に対して、表面組織の向きや格子状の構造が斜めになっていたり歪んだりせず、直角に表面組織が貼り合わされている点が素晴らしいです。
ステッチ
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2のエッジは、パイピングやステッチ処理が非常に丁寧に施されています。極細のほつれ防止ステッチ(公称)で画像のとおり、マウスが乗り上げたり引っかかる心配は全くありません。
マウスパッド右下にロゴと製品名の凸凹としたプリントがありますが、プレイエリアの範囲外なので実操作に全く影響はないでしょう。
ベース
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2の中間層底面に施されている防滑処理は、非常に高い性能を持っています。筆者の環境(Flexispotメラミン化粧板ブラック天板・IKEAメラミン仕上げ天板トロッテン)で、任意の設置位置からずれることはありませんでした。
アームカバー相性
アームカバー名(順不同) | 相性 | 補足 |
REJECT アームカバー | ◎ | 滑らかに滑って相性がよい |
Pulsar Gaming Gears eS アームスリーブ | ◎ | 滑らかに滑って相性がよい |
CW-X アームカバー | ◎ | 滑らかに滑って相性がよい |
WALLHACKアームスリーブ | ◎ | 滑らかに滑って相性がよい |
EADALIアームカバー | × | 縦方向(Y-axis)の相性が良くない |
Vancer アームカバー (サイズ3XLのみVancerマウス付属) | ◎ | 滑らかに滑って相性がよい |
QUAOAR
HERCULES PREMIUM V2
2024年4月19日現在
販売価格
490x420x4.0mm 7,980円-
ここから先を読む前に
ここから先は、結論で述べた内容を説明するために初動と滑りについて評価しつつ、他のマウスパッドと詳しく比較していきますが、内容が少しずつ難しくなると思うので摩擦に関する単語や分かったことについて簡単にまとめた補足ページをここに置いておきます。書いてある内容などがもし分からなかったら、下記のページを別タブで開きながら続きを読んでいただければ幸いです。
また、専門的な単語を極力避けるために以下のように置き換えます。
- 最大静摩擦係数は、初動の重さ係数(最大静摩係数)
- 最大静摩擦力は、初動の重さ(最大静摩力)
- 平均動摩擦係数は、滑り具合の係数(動摩擦係数)
- 平均動摩擦力は、滑り具合(動摩擦力)
- 平均動摩擦力の標準偏差は、表面の粗さまたは滑り心地の滑らかさ
摩擦測定は横方向・縦方向・斜め45度方向の3方向ごとに、マウスが止まっている状態から動かしたシーンを想定した切り返し前(往路)と、動いている状態から反対方向へ切り返した、切り返し後(復路)の2つのパターンで測定しています。
なお、滑りの評価は係数が一定であることが分かったので滑り具合の係数(動摩擦係数)で行います。
初動の重さ係数(最大静摩係数)は、荷重を大きくすれば同係数が小さくなることが実験から分かったので、初動の評価は荷重150gの条件で測定された初動の重さ(最大静摩力)で評価していきます。
- 初動の重さ(最大静摩力)のタイプと順序
-
初動 初動の重さ(最大静摩力)のタイプ ↑ Very Light 軽 Light Medium Slightly Heavy 重 Heavy ↓ Very Heavy
- 滑り具合(平均動摩擦力)のタイプと順序
-
滑り 滑り具合の係数(平均動摩擦係数)のタイプ ↑ Speed 軽 Speed-Balance Balance Balance-Control Control High-Control 重 Ultra-Control ↓ Ultra-High-Control
初動と滑り具合の評価
QUAOAR HERCULES PREMIUM V2の横方向(X-axis)への滑り具合(平均動摩擦力)は、Ultra-Controlに属するゲーミングマウスパッドです。縦方向(Y-axis)と斜め方向(45deg)は、さらに一つ上のUltra-High-Controlです。
また、横方向(X-axis)の切り返し前(往路)と切り返し後(復路)の初動の重さ(最大静摩力)は共通で“Heavy”でした。